29Aug
先日、座ってテレビを見ていると、なにやら黒い影が「ササッ」と横切ったのです。一瞬「自分の足の影が動いたかな?」と思ったのですが、私の頭にあることがよぎりました。「やつかな?」やつとはGのことです。
Gとは黒くて、動きが素早くて、時には飛んでくるみんなが嫌いな虫のことですよ。
実は少し前のことですが、4年ぶりに我が家にGが現れたのです。私は虫が嫌いですがその中でも一番嫌いなのはGです。想像するだけでも鳥肌がたつのに、目の前に現れるともうパニック状態です。姿を見ただけで動きが止まってしまうのです。
私のように小さいお子さんがおられる方は衛生面でも非常に気をつかっておられると思うので、このG対策はされている方も多いと思います。
そんな私もG対策には万全で、アース製薬からでているブラックキャップという製品をトイレ、お風呂場、洗面台周り、冷蔵庫の下、棚の中など至る所に置き、ゴキジェットも4本常備しています。
確かにこれを置いてからはGは見なくなったのですが、どこから迷い込んだのかついにGが現れたのです。その時は常備していたゴキジェットですぐに退治でき事なきを得ました。
話は戻りますが、そんな経緯もあり、Gには警戒していたのです。
そこで、恐る恐る部屋にある物を動かしたり、物を叩いたりして探してみたのですが、どこにもいません。やっぱり「気のせいだったかな?」と思ったのですが、最後にテレビの下を確認してみることにしました。
そして、テレビの下を覗き込んでみたのですが、やっぱりいません。念のため近くにあった殺虫剤をテレビの下に噴射してみました。
するとでてきたのです!でも、出てきたのは、足が長くて、毛の様な足がいっぱいある気持ち悪い虫でした。足が長くて多いと言っても胴体が長細いムカデとは色も形も違います。幸い殺虫剤が効いていたのかすぐにおとなしくなってくれました。
しかし、この初めて見る「気持ち悪い虫の正体はなんなのか?」また、「どんな悪さをするのか?」が気になり調べてみることにしました。
するとこの虫の正体は『ゲジゲジ』という虫でした。正式には『蚰蜒(ゲジ)』という名前らしいです。
しかもこのゲジゲジですが、悪さをするどころか、私の天敵『G』を補食するといういうのです。Gに限らずその他の害虫までもを補食してくれるという頼もしい虫です。
このゲジゲジは害虫ではなく、益虫(えきちゅう)とされています。益虫とは簡単に説明すると人間の生活に役立つ昆虫です。まさに害虫を退治してくれるゲジゲジは人間の役に立っているといえるでしょう。
なんとも凄いのは、あのGの素早い動きに追いつくことができるということです。長くいっぱいある足を駆使し、Gをも上回るスピードで動くのです。ちょっと想像できないので見てみたい気持ちはあるのですがやっぱり想像しただけで気持ち悪いです。このGのスピードに追いつける捕食者はゲジゲジとアシダカグモだけらしいです。
アシダカグモと言えば足が長いのが特徴で、ゲジゲジと同じ害虫を食べてくれる益虫ですが、その見た目がやっぱり気持ち悪いです。しかし、Gも退治してくれて悪さもしないため人間には害はないです。
話がそれましたが、ゲジゲジはその見た目とは違い非常にキレイ好きということです。どういうことかというと、体に汚れが付着することを非常に嫌うらしいのです。Gなどの害虫を補食した後は、触角や脚をキレイに掃除するのです。
これは人間が食事の後に手を洗い清潔にするのと同じ行動なのでしょうか。なんとも清潔な虫です。ネズミなどのように病原体を拡散することもないので、小さいお子さんがいても衛生面でも安心なのです。
また、物音に敏感で、すぐに物の陰に隠れるので、めったに人前には現れませんし、Gの様に向かってくることもない紳士的な虫なのです。
しかし、その見た目の風貌で誤解されがちなかわいそうな虫でもあるのです。
不思議なことに私はこのゲジゲジを調べている内になんだか愛着がわいてきたのです。虫嫌いな私ですが、これからはゲジゲジを見かけたらそっと、外へ逃がしてあげることにします。
見た目は気持ち悪いゲジゲジですが決して悪さをする悪い虫ではないので、できればそっとしといてあげましょう。
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