30Aug
妊娠するとお腹の赤ちゃんは、へその緒通じてお母さんに栄養が運ばれます。なので、食事に気を遣いますよね。初めての妊娠の場合は、特に気をつかい、体に入れる物が赤ちゃんへの影響がないかとても気になると思います。
アレルゲンもまた妊婦さんが気になる一つではないでしょうか。卵、牛乳、大豆の3種類のたんぱく質が3大アレルゲンと呼ばれています。
そしてよく言われるのが、妊娠中に妊婦が牛乳を飲むとお腹の赤ちゃんがアレルギー体質になるということです。
実はこれには誤解がありまして、妊娠中の食事と赤ちゃんのアレルギーは関係ないといわれています。
理由については以下でまとめてみました。
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アレルゲンとは
アレルゲンとは、アレルギー症状を引きおこす原因となるものです。これには、卵、牛乳、大豆、花粉、ダニ、ほこりなどに含まれる特定のたんぱく質がアレルゲンといわれています。
妊娠中の牛乳と赤ちゃんのアレルギーは関係なし
冒頭でも書きました通り、妊婦の食事と赤ちゃんのアレルギーは直接関係がないといわれています。なので妊娠中に牛乳を飲んだからといってお腹の赤ちゃんがアレルギー体質になるということはないのです。
むしろ注意しないといけないのは、非加熱の牛乳を飲まないことです。詳しくはこちらの妊婦が気をつけたいリステリア菌による食中毒の記事をご覧下さい。
牛乳と同じでよく卵もアレルギーになるといわれますが、確かに卵の場合は生で食べると食中毒の危険性はありますが、こちらも妊娠中に妊婦が食べても赤ちゃんがアレルギー体質になるということはないのです。
また、アレルギー因子となる食べ物を食べた人と除去した人を比べるという研究では、赤ちゃんが食物アレルギーになる割合は変わらないという研究結果もでているのです。
食事はバランスよく食べよう
妊娠中はアレルギーを心配して特定の食べ物を避けるよりも、バランスよく食べることが必要になってきます。卵や牛乳は避けるよりも、むしろ食べたほうがいいのです。
なぜなら牛乳には、カルシウム、マグネシウムといった栄養素が豊富に含まれるためつわりで偏った食生活だった妊婦さんには栄養バランスを整えるのに適しています。1日の摂取量を守れば、全く問題はありません。
卵も牛乳も摂取量とアレルギー発症の因果関係はありません。ですが、1日の摂取量として記載があるので卵は1個/日、牛乳は、他の乳製品と合わせて200g/日程度が適量とされています。
大豆食品も赤ちゃんの発育にはかかせない、良質のたんぱく質があります。また、植物性たんぱく質が豊富で、動物性のものより低カロリーなので体重増加が気になる妊婦さんにはもってこいです。
妊娠中食べた方が良いとされる食材でも、1日トータルで考え、栄養の取りすぎや、偏りに注意して様々な食材からバランスの良い食事を摂りましょう。
赤ちゃんが生まれてからのアレルゲン
今まで説明したのは妊婦の食事が赤ちゃんに影響しないということでした。では、赤ちゃんが生まれてからの離乳食ではどうでしょうか。
こちらも、よくある間違いは「アレルギーを引き起こす食べ物を時期を遅らせて食べさせる」という間違いです。結論からいうとこれは逆効果であるといわれています。
実際にイギリスの臨床試験で、ピーナツを徹底的に避けた赤ちゃんのほうが、早めに食べさせた赤ちゃんより5.4倍、ピーナツアレルギーの発症率が高いという結果も出ているのです。
また、こちらも驚きですが、食べ物の成分は、空気中のほこりの中にも存在するので、炎症などを起こした皮膚から取り込むと、アレルギーを誘発する原因となってしまうらしいです。
この結果からも分かるとおり、食べる時期を遅らせたりすると、逆にアレルギーの発症につながる可能性があると最近では考えられているのです。
赤ちゃんが食物アレルギーになった場合
赤ちゃんが食物アレルギーと診断された場合は、その特定された食品を絶対に食べさせてはだめです。また、ママが食べたものの成分が微量に母乳に含まれるので、授乳前にはそれらの特定されたアレルギー因子のある食品を食べないようにしてください。発症前と発症後ではまったく逆の方法となるので、で間違えないようにしましょう。
まとめ
このように妊婦さんがアレルギーが心配な食材を食べなくても効果はないのです。お腹の赤ちゃんのためには、バランスのよい食事をすることが大事です。間違った知識で、アレルギーの原因となる食品を避けるということはしないようにしましょう。不安なことも多い時期ですが、正しい知識をつけて少しづつ不安を取り除いていきましょう。
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